宮城県の森林を守り育む「宮城中央森林組合」です。通販コーナーでは、ぬくもりあふれる木工製品の販売も行っています。

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森林組合の仕事

 

宮城中央森林組合・機構図

森林事業課

 林木の生産販売事業・森林整備委託事業・森林国営保険取扱事務・森林経営計画作成事務・各森林整備補助金取扱事務・苗木斡旋販売・病害虫処理防除業務・作業員の育成・労働安全衛生管理


渉外課


 支障木・危険木等伐採除去処理業務・除草等請負業務・林地供給事業・病害虫処理防除業務・丸太杭、板材等販売業務・創作木工品等販売業務

総務課

 購買業務・加工品(宮城県グリーン製品認定商品)販売業務
 職員、作業員の福利厚生業務、組合員管理事務・その他経理、総務事務


企画管理室

 組合年度目標の設定・労働安全衛生管理(年度・月次目標設定検証)・組合行事の企画運営・広報紙の企画発行



森林整備事業

 スギ・ヒノキ・赤松等常緑針葉樹の他、ナラ・サクラ・クリ等落葉広葉樹を植栽し、成木まで撫育(ぶいく)管理する作業で、作業には下刈、除伐、間伐、枝打ち等があります。
  • 下刈
     植栽した苗木が周囲の草木より成長速度が遅い為、被圧されて光合成ができず、枯れてしまわないよう周辺の草木を刈払いする作業で、6月〜9月にかけ年間一、二回5ヶ年間行います。
  • 除伐
     下刈期間が終わってから、今度は周囲に雑木の幼木が繁茂してきます。また、藤蔓等が植栽木に絡みつくようになります。
     それらを除去し植栽木が真っ直ぐに生育するよう手助けする作業で、植栽後7年目〜15年目あたりに年1回数年適時行います。
  • 間伐
     除伐期間が終了すると植栽木同士の成長競争が始まり、互いに枝を張り合い、勢力の強い木が枝張りや、高さでまさると、下になった木は光合成が十分できず痩せ細り終いには枯れてしまいます。
     このような状態の細い木、太い木が混在すると枝が密集し、地表に太陽が当たらず、土地が痩せ衰え、木々の根張も弱く、気象災害が発生しやすくなります。また、林の中も風通しが悪く、過湿となって、病気や昆虫害に遭いやすくなります。
     この環境を改善する為、曲がり木や病木等の劣勢木等を伐採し、林の密度を調節する作業が間伐作業です。(間引きとも言われます)
     林木の混み具合や、木の太さによって成木(約50年生位)迄の間2〜4回行います。
     
  • 枝打
     植栽木は成長するに従い、一番下層の枝から陽に当たらなくなり、光合成ができなくなって枯れてしまいます。枯れた枝は幹に一定期間くっ付いていますが、風や雪等によって落枝します。落ちた後の幹には窪みが生じ、そこに雨水がたまると腐朽菌がはいり込み、変色や、腐れを生じさせます。
     それを防ぐ為、まだ生きている枝を人為的に落してしまうのが枝打ち作業です。
     枝打ち作業は外科手術なので木の活動が休眠する間(秋彼岸から春彼岸の間。但し厳冬期は避ける)に行います。
     枝打ちされた幹は成長するに従い、その部分を瘡蓋(かさぶた)を覆うように自ら修復します。
     枝打ち作業はこの目的の他にも、製材した時の品質を高めるためにも行われます。(無節材生産等)
     目的によって回数は違いますが成木まで1〜3回行います。

木材生産作業

 いよいよ成木した木は、建築用材や、合板用材として切り出されます。
 全木一斉に伐採するのを主伐(しゅばつ)あるいは全伐(ぜんばつ)と言い、林の一部分的集団で伐採するのを択伐(たくばつ)、間引き伐採する事を間伐(かんばつ)といいます。
 伐採は、昔は木挽き(こびき)と呼ばれる人が、伐採木が家のどの部分に使う材かまで頭に入れて切り倒していたというほど木材に精通していましたが、現代はそれぞれの分業も発達してきているので、規格の長さや太さに裁断されます。
 また、伐採は昭和30年代から鋸がチェーンソーに変わり、近年は伐採専門の重機械(ハーベスタ・プロセッサー等)が伐倒〜  枝払〜玉切り(規格長裁断)迄一気に行い、重労働で危険だった木材伐倒作業も安全性と効率性が飛躍的に向上しました。
 林内で伐採された木材は車道まで搬出されますが、これも昭和50年代まで農耕馬を使った馬橇(ばそり)搬出が一般的でしたが、現代は木材運搬機(フォワーダー・スキッダー)にとってかわり、傾斜地集材にはバックホウの改良型でスィングヤーダーやタワーヤーダー等の機械搬出が一般的になってきました。
 また、木材という重量物を扱う道具としてトビがあります。昔の熟練者はトビ一丁で、10トントラック積載分を仕分ける事もお手のものでしたが、今は機械による鋏(グラップル)によって簡単に仕分け、積卸しできます。
 このように飛躍的に作業性が向上した生産作業ですが、機械が縦横無尽に走り回れる緩傾斜地での北欧の林業や、北米の大規模施業の林業とは相対する小規模急峻地林業が我が国の林業ですので、現在の木材価格での生産費圧縮には未だ時間がかかります。